欲望のTOWALY > 山口聡
今日はメリルリンチの創業者であるチャールズメリルのことについて簡潔に紹介したいと思います。チャールズはもともと世界恐慌前パートナーの一人であるリンチとともにマーチャントバンク業務を営んでいました。彼は当時まだ新しかったチェーンストアというビジネスモデルに注目し、その債券発行を引き受けるなどしてその業務を拡大させました。
そして1929年チャールズは株価の大暴落を予想し、自分の顧客や会社のパートナーの持ち株を処分させて資産を守ることに成功しました。このころチャールズは自分でもチェーンストアの経営権を握っており、この後長期にわたって彼はメリルリンチの仕事にはほとんどかかわらずチェーンストアの経営に注力していました。彼のビジネスキャリアにおいてもっとも長かったのは証券会社の経営ではなく、チェーンストアの経営でした。
その後1940年ごろになり再び金融業界に復帰しメリルリンチの経営にかかわるようになりました。会社を再編する際当時パートナーであったリンチはすでに亡くなっており、州法でパートナーシップの社名には生きている人間の名前しかつけられないと決められていましたがリンチの名前消すことを頑なに拒んだチャールズはMerrill-LynchのハイフンをとりMerrillLynchという固有名詞にすることでリンチの名前を社名に残しました。MerrillLynchという何気ない社名には創業者二人の固い友情の絆がこめられているのです。
メリルリンチの経営に再び参加したチャールズは当時一般人から信頼を得ていなかった証券市場に多くの人々が参加できるように無料でレポートを書いて送るなどサービスの拡充に努め、大衆のための証券会社を目指し大規模な店舗展開を進めました。その結果アメリカは世界でもっとも一般家庭が株式に投資する国となりました。日本ではほとんど知られていませんがチャールズがいたからこそアメリカの証券市場の発達があったことを忘れてはならないと思います。
今回はメタルギアソリッド4の発売を控えているコナミの株価についてみてみました。実際この作品がコナミの株価にどう影響を与えるかを調べるためにメタルギアソリッド2とメタルギアソリッド3が発売された後のコナミの株価を見てみました。
メタルギアソリッド2が発売されたのは日本では2001年11月29日アメリカでは2004年11月14日です。その後の株価の動きを見てみると十一月には株価は一時的に上昇していますが、その後株価は低下し2005年4月まで下降トレンドに入り大きく値下がりし最近になってようやくその当時の水準に戻ってきている状況です。
メタルギアソリッド3の発売は日本では2004年12月16日アメリカでは2004年11月17日です。
しかしその後も株価には特に影響はなく2005年6月に始まる上昇トレンドまでほとんど値動きはありませんでした。
結論としてはメタルギアシリーズの売上はコナミの株価に対して大きな影響力はないと思われます。決算短針などを見ても扱いは大きくありません。たしかに人気のあるシリーズであるだけに安定した売上を見込むことが可能でPS3の売上に貢献する可能性も十分に考えられます。しかしその影響力の小ささから考えればマーケットには既に織り込まれており私としては取引の材料にはならないと思います。
今日は最近ニュースでよく見る新銀行東京について書いてみたいと思います。
新銀行東京は2003年石原慎太郎東京都知事が策定した「東京発金融改革」を元「資金調達に悩む中小企業を救済すること」を理念として2005年に設立されました。2003年当時は大手銀行も多量の不良債権を抱え新規融資が厳しい状況であったため目的自体はよかったのですが、2005年になると不良債権処理も進み融資も受けやすくなっていたためその存在意義自体があったのかどうか疑問が残ることとなったのです。設立にあたっては日本での事業見直しを行っていたBNPパリバからBNPパリバ信託銀行を買収する形で東京都が一千億円を出資、民間企業も出資し資本金・資本準備金計1187億円で成立しました。そのため区分上では信託銀行となっています。
設立から二年経過した2007年11月30日の決算では累積赤字が936億円にも達し、経営再建のため東京都が400億円を出資することが検討されている。このような多額の赤字が計上されるようになった原因として旧経営陣の融資拡大路線が挙げられています。それは融資拡大を優先し企業の審査が甘くなっていたことや、無担保無保証融資が多かったことなどにつながり、結果として多額の不良債権を抱えることとなったのです。結果として無担保無保証の紙上審査による貸し出しというビジネスモデルそのものが破綻しているといわざるを得ず、都も原則廃止とすることを決定しましたがならばこそ余計にその存在意義について疑問を呈さずにもいられません。
東京都が定めた「中小企業救済」という御旗を掲げて設立された銀行ではおそらく皆困ったときには東京都が助けてくれると期待し、収益を上げることではなく「中小企業救済」という目的を見せ掛けだけでも果たすことに全力が向けられ、その方法としてとにかく多くの企業に融資するという手法がとられたのではないかと思います。様々な場面で言えることですが、国や地方自治体という権力による出資と社会のためという御旗を持って始められた事業は効率性が軽視され見せ掛け上目的を果たしているようにしてただ徒に税金を浪費して終わるだけのことが多い気がします。そこにあるのが官民の癒着であるとか、政治化の力であるとかいろいろいわれますが、結局のところ権力を背景にした人間の行いというのは怠惰な面が出てきてしまうものなのだと思います。効率を追求する経済活動と官公庁の活動は相容れないものであり、国や地方自治体による事業活動はそもそもあまり好ましいものではないと私は思います。
TOWALY新入りで今Dグレにはまっている山口です。
一月末にソシエテ・ジェネラルのトレーダーが巨額の損失を出したというニュースがあったのでそのときに日経新聞に載っていた不正取引の一つについて調べてみました。
1995年ニック・リーソンという人物が多額の損失を出して勤めていたベアリングス銀行が破産するということがありました。このニック・リーソンという人物は18歳で学校を中退した後に銀行業界に入り、1987年からモルガンスタンレーで先物オプション取引決済事務に従事した後1989年にベアリングス銀行に入行しました。普通なら一生事務員で終わるところであったのですが、とあるきっかけで出世コースを進むことなり、シンガポール国際金融取引所におけるベアリングス銀行の先物取引部門責任者となってシンガポールに赴任してから一年たつ頃には日経平均と日本国債のデリバティブ取引で、ベアリングス銀行の利益の一割を稼ぎ出すほどになっていました。しかしこのときからすでに不正取引を繰り返し損失を出していたようです。その後決定打となったのが阪神・淡路大震災で、このとき一日で5000万ポンドの損失を出し、挙句損失を一気に取り戻そうと賭けに出て失敗し結局辞表を出してボルネオに逃亡、その後フランクフルトに行きそこで逮捕され、シンガポールに送還され懲役六年半の実刑判決を受けました。損失額は1500億にもおよびベアリングス銀行の自己資本を超える額となり再建の手段はなく、破産となりました。
彼がなぜこのようなことをしてしまったのかはよく分かりませんが、大きな損失を出したとき取り戻そうと危険なポジションを取るのはよくあることらしいので誰もが似たような状況に陥る危険性はあるわけです。何事も冷静さを欠いたらうまくいかないという教訓を改めて示す事件でありました。
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